税理士だけが知っている、正しい税理士の選び方

中村剛士の話
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江戸川区葛西のギタリスト税理士 中村剛士です。

昨日のブログで某フランチャイズ系税理士を
「クソです」と言い切ってしまったので、
今日は、私の思う正しい税理士の選び方をお伝えしたいと思います。

税理士の平均年齢知ってる?

本題に入る前の予備知識です。

皆さんは税理士の平均年齢をご存じですか?

65歳と言われています。

改めてこちらをご覧ください。

ちょっと古いデータですが、平成26年時点での数字です。
日本税理士会連合会が行った調査に基づくモノですので、信憑性は高いデータです。

これを見れば納得ですね。

普通65歳といえば定年退職の時期ですが、
税理士の中ではそれが平均です。
ちょっと異常ですね。

ちなみに、私は現在37歳です。
一般企業であれば結構なベテランで、ちょっと偉くなって来る時期ですが、
税理士業界ではペーペーですw

40代でも『若手税理士』を名乗っている人がいるのも頷けますね。

何故こんなことが起こるのかというと、
税理士という資格には闇があるからです。

税理士には4パターンいるって知ってた?

税理士になるには、4つのルートがあるのをご存じですか?

①税理士試験に合格する

②大学院に行って、試験の免除を受ける

③税務署に23年間務める

④弁護士か公認会計士が税理士登録もする

の4ルートです。

以下で、一つずつ見ていきたいと思います。

税理士試験に合格する

税理士試験は全11科目のうち5科目合格すれば良いというシステムになっています。

その11科目とは、下記の通りです。
『簿記論』『財務諸表論』『法人税法』『所得税法』
『相続税法』『消費税法』『固定資産税』
『事業税』『住民税』『酒税』『国税徴収法』

このうち、『簿記論』と『財務諸表論』は全員必修となっており、
『法人税法』と『所得税法』は選択必修となっています。
(法人税法と所得税法を両方受けることも可能です)

合格率等は以前のブログで書いたとおりですが、
概ね12%程度となっています。

この12%の試験を5科目クリアした者だけが
税理士試験合格という称号を手に入れられるのです。

大学院に行って、試験の免除を受ける

もう一つのルートとして、大学院に行って修士論文を提出し、
認定を受けることによって、税理士試験の科目が免除されるというモノがあります。

大学院には『会計系』と『税法系』の2種類があって、
『会計系』であれば、『簿記論』または『財務諸表論』のいずれかが免除となり、
『税法系』であれば、『簿記論』『財務諸表論』以外の科目が2科目免除となります。

両方行けば最大3科目は免除になる計算です。
とはいえ、大学院に2回行くヤツはあまりいませんがw

これを言ってしまうと、一定数の税理士を敵に回す気がしますが、
このルートを私は『試験から逃げた連中』が通るルートだと思っています。

よくあるパターンが、『簿記論』と『財務諸表論』は合格したものの、
税法科目が受からないため、大学院に行って免除を狙うというモノですので。

税務署に23年務める

税務署の職員は、10年務めると税法3科目が免除となり、
23年務めると5科目すべてが免除となります。

定年である60歳まで勤めてから税理士登録する『国税OB』が多いため、
税理士の平均年齢を爆上げしているのです。

現在は日本全国に約80,000人の税理士がいますが、
上で見たグラフの通り、約55%が60歳以上ですので、
約44,000人は60歳以上という計算になります。

弁護士か公認会計士が税理士登録もする

弁護士と公認会計士は税理士登録することが可能です。

弁護士が税理士登録して税理士業をやるケースはほとんどありませんが、
公認会計士が税理士の仕事をするケースは結構多いです。

とはいえ、税法を深く勉強するわけではないので、お察しです。

ちなみに、税理士も行政書士登録することが可能ですが、
門外漢過ぎるので、やる気も起きません。

そういうことです。

正しい税理士の選び方

何となくニュアンスで伝わっていると思いますが、
試験合格している税理士を選びましょう。

見た目じゃ分かりませんが、魔法の質問があります。
面談時に『科目は何を合格していますか?』と聞くだけです。

試験合格組は嬉々として語り出すでしょう。
免除組はゴニョゴニョすると思います。
国税OBは堂々と国税OBであることをアピールしてきます。
弁護士と公認会計士も堂々とアピールしてくるでしょう。

試験合格組以外に対して言いたいことは山ほどあるのですが
私の愚痴にしかなりませんので、この辺にしておきたいと思いますw

でも、最後は『人』で決める

例えば免除組でも仕事が出来る方は沢山いますし、
試験合格組でも仕事が出来ない人間も沢山います。

報酬の高い安いもあるでしょう。

このような様々な要因が絡むので、税理士選びは難しいです。

最終的には諸々すっ飛ばして『人』で決めましょう。

税理士との付き合いは長くなることが想定されますので、
『試験合格組だから』『報酬が安いから』といった理由で、
自分と合わない人を選んでしまうと、後が辛いです。

何か嫌だなと思いながら仕事しても、お互いのためになりません。

であれば、多少報酬が高くてもフィーリングが合う人間と
仕事した方が生産的です。

好きになったら、色々してあげたくなるじゃないですか。
仕事もそうですよね。

編集後記

ということで『税理士だけが知っている、正しい税理士の選び方』でした。

皆さん気になるところだと思いますが、
免除組や国税OBに対する愚痴を書いていくと
日が暮れそうだったので辞めました。

どうしても聞きたいという方は、直接聞きに来てくださいw