ボリュームからみる科目選択方法

税理士受験のすゝめ
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江戸川区葛西のギタリスト税理士 中村剛士です。

昨日に引き続き、1月最初の日曜日ですので、
今日は、ボリュームにみる科目選択方法をお話しします。

ボリュームの大小で合格率は変わりませんが、
合格するまでの勉強方法が違ってきますので、
参考にしていただければ。

ボリュームの大小による勉強時間の違い

ボリューム大の場合

1月から勉強をスタートする場合、8月頭の試験(2019年は8月6日~8日)まで、
7ヶ月間=28週間あります。

ボリューム大の科目の場合は、週2回の講義があるのが普通です。
1回3時間ですので、週6時間の講義を受けることになります。

28週まるまる講義があるわけではありませんが、
単純に計算すると、6時間×28週間=168時間の講義となります。

当然講義を受けるだけでなく、復習の時間やテストの時間などを合わせて、
講義と同等の時間が必要と言われていますので、
合格までは168時間×2=336時間の勉強が必要となります。

ボリューム小の場合

これに対し、ボリューム小の場合は週1回の講義が普通ですので、
3時間×28週間=84時間の講義と、同じく84時間の復習などで
168時間の勉強が必要となる計算です。

当然のことながら、あくまで一般的な目安ですので、
人によって個人差があります。

計算が得意な人・苦手な人、暗記が得意な人・苦手な人・・・
あなたはどのパターンですか?

ボリュームの大小による受かり方の違い

ボリューム小の場合

仕事しながらそんなに時間とれないよ!
じゃあボリューム小の科目の方がいいや!
受かるまで楽そうだし!

・・・みたいに考えていた時期が私にもありました。

ある意味正しくて、ある意味間違っています。

確かに、勉強するボリュームが小さい方が、勉強する当人にとっては楽です。
単純にボリューム大の2分の1ですからね。

しかし、だからといって受かりやすいかというと、そうではありません。
なぜなら、他の受験生にとっても同じ事だからです。

ここが税理士試験の難しいところなのですが、
税理士試験は絶対評価ではなく、相対評価です。

一応60点以上で合格となっていますが、嘘です。
「合格者の答案が結果60点になるように点数調整している」のが本当のところです。
じゃないと、毎年合格率がほぼ横ばいな理屈がつきませんね?

相対評価と言うことは、自分が90点取ったとしても、
91点のヤツが12~3%いたら、不合格になってしまうのです。

つまり、ボリュームが小さければ小さいほど周りの答案レベルが上がるので、
自分も完璧な答案を作成できないと、合格できないのです。
一つのミスが命取りになるなんてこともしばしばあります。

事実、ボリューム小の科目で、自分としては「完璧だ!絶対合格した!」
という手応えがあった試験に落ちたという経験を、私は何度もしています。

ボリューム大の場合

対してボリューム大の場合は、勉強量が多く、すべてを網羅するのが大変です。
どうしても得意な分野・苦手な分野が出てきます。

この苦手な分野をいかに減らし、合格レベルまで持って行くかが勝負となります。

または、ある程度に範囲を絞って、出題頻度が低い項目を捨てて望みをかける
というようなことをやります。

余談ですが、私は講師時代に「外れても文句なし!私と心中するつもりがある方だけ」
と前置きをしてから「○○は捨てて良い」といった話をしていましたw

幸い、捨てた項目が出題されたことはありませんでしたが、
外れたときの悲惨さと言ったら・・・

よく、登山に例えて話をするのですが、
ボリューム大の場合は『頂上までの道のりは厳しいが、頂上は広い』
というイメージです。

ボリューム小の場合は『すぐ頂上に着くが、頂上は狭い』といった感じでしょうか。

考察

ボリュームの大小による違いを見てきましたが、
どちらにも良い点・悪い点がるというのがお分かりいただけたかと思います。

私からは、もう2つだけお話しておきます。

1つめは『すべての科目において会計の知識が必須である』ということです。

簿記論や財務諸表論のみならず、すべての科目である程度の会計の知識を有している
という前提で試験が作られています。

だからといって、簿記論を最初にやらなければならないと言うことではありません。
私のように、簿記の簿の字も知らない状態で飛び込んだ場合は別ですが、
簿記2級程度の知識があれば十分ですので、どの科目を選んでも問題ありません。

2つめは、『前年の試験における不合格者の存在』です。

12~3%しか合格しませんので、裏を返せば87~8%は不合格です。
こいつらとも勝負をしなければなりません。

特にボリューム小の場合は注意です。
必然的に不合格者とは言えレベルが高くなるためです。

自分が合格することしか考えていないと思いますが、
周りの全員がそうです。
気合い入れて全員抜き去りましょう!

編集後記

今日は妻と子供がママ友さんたちの集まりに出かけていました。
パパ友が欲しい今日この頃です。

このブログをUPしたら、ひとり寂しく昼食を作ります。
製造業会計を思い出す『漢の料理』ですw

コメント

  1. […] 以前、ボリュームによる科目選択というテーマでブログを書いています。 詳細はそちらを参照いただくとして、 ボリュームが少ない科目であれば、講義が週1回ですので、 追いつきやす […]