江戸川区葛西のギタリスト税理士 中村剛士です。
ZOZOTOWNの前澤社長が「100人に100万円のお年玉」で話題になりましたね。
私も1億円お年玉であげてもビクともしないような人間になりたいモノです。
昨日今日あたりでこんなブログがたくさんUPされていると思いますが、便乗してみようかと。
今日は、お年玉の気になる税金関係についてまとめて行きましょう。
お年玉に税金？贈与税？
正月になると、何故か両親・祖父母・親戚のおじさんたちからもらえるお年玉。
小さい頃は、訳も分からず、何かお金もらえるからラッキーくらいの気持ちでした。
大人になって、あげる立場になると、もらった子供の顔を見るのが楽しみになってきます。
良い風習ですよね。
さて、名称が『お年玉』とはいえ、お金を人にあげる行為なので、
なんとなく贈与に該当しそうな気配がします。
しかし、もらう立場であった私もそうですが、両親・祖父母・親戚のおじさんたちは
毎年贈与税を納めていたのでしょうか？
答えはNOです。
お年玉に贈与税はかかりません。
贈与とは、個人から財産をもらった場合に、そのもらった方が納める義務があるモノですが、
政策上の理由や、社会通念上贈与税を課税するのがふさわしくないものなど、
全部で12パターンのかからない場合があります。
贈与税は、原則として贈与を受けたすべての財産に対してかかりますが、その財産の性質や 贈与の目的などからみて、次に掲げる財産については贈与税がかからないことになっています。 8 個人から受ける香典、花輪代、年末年始の贈答、祝物又は見舞いなどのための金品で、 社会通念上相当と認められるもの （国税庁のHPより抜粋）
今回関係する部分のみ抜粋しましたが、興味がある方は国税庁のHPを見ると良いでしょう。
他にも、生活費や住宅取得資金等の話が載っています。
お年玉については生活費扱いでも良いような気もしますが、
他人から貰う場合もあるので、こちらの規定が適用されます。
ポイントは『社会通念上相当と認められるもの』という表現です。
何が社会通念上相当なのかよく分かりませんね。
具体的にいくらまでならOKという金額もありません。
要は、普通の一般家庭であればこのくらい貰えるだろう金額なので、
数万円程度が良いところです。
社会通念上相当じゃなかった！どうなる？
バブル期には「お婆ちゃんから100万円貰った」という話もありましたが、
これは明らかにアウトでしょう。
誰に聞いても「100万円？すごいな！」ってなりますよね？
このような場合には上記の贈与税がかからないモノには該当しませんので、
贈与税がかかります。
とは言え、贈与税には『基礎控除』と呼ばれるモノがあり、
暦年（1／1～12／31まで）で110万円までは贈与税がかからないようになっています。
お婆ちゃんから貰ったのは100万円ですから、
基礎控除110万円までの範囲内ですので、贈与税はかかりません。
ZOZOTOWN前澤社長の「100人100万円」も基礎控除の範囲内なので、
贈与税はかからないということですね。
仮に、お婆ちゃん以外からもう100万円のお年玉を貰っていた場合には、
100万円＋100万円＝200万円貰っていることになりますので、
200万円ー110万円＝90万円に対して贈与税がかかります。
贈与あるある！こんな勘違いしていませんか？
贈与の話をしていると、下記のような勘違いをしている方がいます。
おじいちゃんから110万円、お婆ちゃんから110万円貰ったんだけど、 一人110万円まで贈与税かからないんだから大丈夫でしょ？
はい、アウトー！
この勘違い、本当に多いです。
「一人110万円までは贈与税がかからない」というのを、『あげる側』だと勘違いしています。
贈与税の計算単位は『もらった側』です。
一人110万円までというのも『もらった側』の話です。
従って、このケースだと、110万円＋110万円＝220万円もらったことになりますので、
220万円ー110万円＝110万円に対して贈与税がかかります。
相続対策として毎年贈与している方も、この点には注意しておきましょう。
編集後記
昨日は妻のご両親が孫とディズニーランドに行きたいと言うので、
頂き物の株主優待を横流ししました。
まだ乗れる乗り物も少なく、トゥーンタウンくらいしか楽しめないのですが、
じじばばにチヤホヤされたようで、ご機嫌で帰ってきました。
船の形のポップコーンを買って貰ったようで、
「明日も中身だけ買いに行こう」と言っています。
ちなみに、今年のお年玉はおじさんたちから500円×人数。
まだ価値が分かっていないので、コイントスして遊んでいます。
そのうちお母さん銀行に預金されることでしょうｗ
